山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

千が沢の石津窪-こじんまりしつつもいろいろ工夫をして登ることができて楽しめる沢-

 

2018年10月21日(日)

Tera(L/記) バンブー

  例会山行の沢班は石津窪を遡行するために、武蔵五日市駅から上養沢行きのバスで、十里木で下車し、荷田子に向かう。荷田子峠を越えて盆掘林道に出るはずだったが、荷田子峠からの下山路はあまり踏まれてなく時間を要した。石津窪までは盆掘林道を歩き、千が沢出合からさらに奥に入り、右手からの流れの流入点が石津窪への入渓点になる。このとき11時15分ごろだろうか。


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 すぐにゴルジュ帯となり小滝を乗り越えてすすんでいく。間違えたのは1:2の水量の二股を右に進んだ時。バンブーから方向が違うと指摘された。水量が少ない方が石津窪の本流だった。水量の多い方は水がすぐに枯れた。

 もとにもどってすすむと2段13メートルの滝に出合う。ここはスリングが垂れ下がっているが中段ののっこしがいやらしい。ハーケンを打って足踏みスリングをかけようともしたが岩もはがれそうだ。結局はショルダーをつかって先にバンブーに上がってもらう。そしてロープを出してもらってTeraは登り上がった。


1段目

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2段目

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25メートルの大滝はガイドブックの写真にはものすごい水量があるように写っている。今回はさほどの水量はない。下からみて中段までは登れそうだが上段は不確かだ。そこで右手からまくことにした。このまきも上部は岩壁に落ち葉が積もっているところを登るところもあり、滑りやすいので慎重な対応が求められた。滝の落ち口から下側を覗けば、左手は逆層で右手は順層に見える。ガイドブックには滝を登るときは、下から右手を登り、途中から水流を越えて左にいくと書かれていたのをあとで読んで納得した。


大滝

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 このあとも小滝は続き、それなりに楽しませてくれる。ケルンが積まれたところから左手に入り支尾根を目ざして登り、さらに登山道に向けては右手を登り続ける。

 縦走路に出たのは13時30分ごろだろうか。そこで沢装備を解き、臼杵山、荷田子峠、荷田子バス停へと歩き続けた。

 沢登りの時間はあまりかからないが、アプローチと下山路に時間を要する。車があれば、この周辺の沢は1日に2本登れるショートルートであり、それなりに楽しめそうだ。


バンブー記)

"窪"と呼ぶに相応しい景観でしたが、所々開け、大滝をはじめ立派な滝もちらほらと。

短いながら登攀要素が多く楽しめました。何箇所か巻いたので、次回は全本直登を目指したいです。Teraさん記載の通り、電車・バスだと遡行以外の工程が長いので次回は車を利用して訪れたいところです。

10月例会山行 奥多摩・戸倉三山

例会山行 奥多摩・戸倉三山 (2018/10/21)

ロングコース班(L)わ田・おか田・にし川・はり山・ふじ森(記)

 

元郷バス停~臼杵山~市道山~入山峠~今熊山神社~今熊バス停~八王子駅

 

武蔵五日市着6:58の電車にて集合。

中央線の車窓から真っ白な富士山が・・・・今日は秋晴れの良い日!!

駅発7:10の数馬行のバスにロングコース班全員乗車。元郷にて下車。

リーダーの指示により全員スパッツを装着。

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7:35臼杵山登山口出発。

本日の核心部、臼杵山までは急な登山道が続くが下見をしてくれたリーダの後に続きゆっくりのペースで歩き、一息いれながらコースタイムで山頂到着。

次の市道山まではあまり展望もなくただただひたすら進むのみ。

山頂にて記念撮影。

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ショートコース班と合流できるか携帯かけるが圏外にて断念。

市道山からもアップダウンの連続。歩くのがあきる野よ???

なぁんてだじゃれを言いながら刈寄山の山頂も寄らずにひたすらバス停目指す。

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トレイルランニングの元気な走りの人達に元気をもらいながら下山。

今熊バス停15:37乗車

歩行距離14キロ・8時間・全員頑張りました!!

満足感に浸り、打ち上げビールと蕎麦で楽しい例会山行でした。

 

追記

このコースは雨とガスの中の偵察と、今回の好天の2回歩きましたが、基本的に杉林中心の樹林帯歩きです。だから展望の良い所は少なくて、はつきり言って気持ちの良い尾根道を縦走するという雰囲気ではありません。あきる野を左に見て馬蹄形に歩く道です。最高標高は840m位で大体650m~700mを歩き続ける感じです。この高度ですから夏場はとても暑くて無理です。体が鈍った時の冬のトレーニング場所には最適でしょう。だいたいコースタタイムを基準にして、1時間に1本のバスに合わせて調整しながら歩いても余裕があります。今回は沢班と無線連絡しながら歩きました。携帯が圏外になる場所なので無線の有効性を実感しました。樹林帯と言えど好天で道も乾いていて時折見える景色にホッとしながらの山行でした。皆さんもおしゃべりしながら歩けるペースで秋の楽しい日帰り山旅でした。反省会は沢班とショート班がそれぞれ1名ずつ合流してくれ、蕎麦焼酎の蕎麦湯割りが美味しかったです。例会に参加してくれた会員の皆さんとゲストの方に幹事からお礼申し上げます。お疲れ様でした。 w田記

 

 

 

鳳凰三山の薬師岳へ-素朴な山小屋の炬燵でまったり-

 

2018年10月14日~16日  Tera(L/記)、H野

 

   台風で2回中止になった鳳凰三山を目指して、10月14日の朝、新宿からスーパーあずさに乗って甲府駅へ。夜叉神峠入り口まではバスに乗る。夜叉神峠までの道は広葉樹とカラ松林の道で明るい。峠までは10数人が登って来たが、前へ進んだのは女性2人のパーティーとわれわれだけ。ここで大きくみえるはずの北岳は雲の中で見えない。

 ここからの道は、始めは少し急だが、その後は緩やかな登りが杖立峠道標のあるあたりまで続く。針葉樹林帯はその先まで続くが、昔山火事があった2300メートルあたりは、カラマツとダテカンバノ若木が植えられていて明るい景観をつくりだしていた。苺平からゆっくり降れば、南御室小屋に着く。素朴な感じの山小屋だ。今日の小屋での宿泊は我々と先の女性2人の4人だけとなる。

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(2300メートル付近)          (南御室小屋)

 

 15日は朝食を食べて、いよいよ鳳凰三山をめざす。しかし天気はよくない。風も強い。シラビソの樹林帯を登りつめると森林限界となり、巨岩が立ちならぶ砂払山に着く。ここからは白砂を引きつめたような稜線が続く。前方にさらに大きな巨岩を重ねたような薬師岳が目に入る。砂払山を下ると薬師小屋だ。改築されたばかりでニスの香りがただよう明るい雰囲気をただよわせている。小屋番さんからは、天気が悪くなることと地蔵岳へは降って登ることになるから大変だよとのアドバイスを受ける。薬師岳まで登り、縦走路の前方に見える観音岳を目指して歩き出す。風と雪とで行きたい気持ちと戻りたい気持との葛藤が始まる。相談して薬師小屋に戻った。小屋の中で休憩し、新しい小屋の雰囲気を味わってから、昔ながらの風情を保つ南御室小屋に戻ってきた。この場所では雪は小雨となっていた。このあとは炬燵に入り、ストーブで暖をとりながらお決まりのビールタイム、夕食までまったりと過ごした。早川尾根を縦走してきた人の話によれば、縦走路は雪が積もったとのことだった。

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(砂払山から薬師岳を望む)       (薬師岳から観音岳を望む)

 

 16日は来た道を戻り、夜叉神峠入り口から10時41分のバスに乗る。次回はあらためて青木鉱泉から登って薬師小屋に泊まりたいねとの話をしながら東京へ帰って来た。