どことなく・・・今までと何か違う空気感、
伊豆半島の山は私にとっては初めての山域、
八ヶ岳でもなく、丹沢や奥多摩でもない、北アルプスとも全然違う・・・
何だかやけに新鮮な山に足を踏み入れたように思った。
低い低木が続く、
横へ横へ伸びる枝、縦横無人に地を這う根、根、根、、、
低木のアセビは居心地のいいトンネルを作り、
山道は程よく広く歩きやすい、
トンネルはなかなか絵になり、歩く人の後ろ姿がよく似合う。
予定外の富士も時々垣間見えた。
海と見間違う雲海。
黄金色につややかな木肌、ヒメシャラの木が林立し、
足元にはすでに落葉が見事な絨毯となり、足にやさしい。
紅葉と落葉で秋色に染まった山肌は、時に水彩画のようだ・・・。
思いをめぐらしながらふと思いだした・・・
そういえば、伊豆半島は太古の昔、太平洋上に浮かぶ伊豆島だったのだ。
数千万年かけてプレートに押し上げられ北上し、島は本州にくっついた。
だから植生も本州と違う種類が多い。
日本で唯一のフィリピン海プレートなのが伊豆半島。
今も1年に4センチほど本州を押し上げている。
なんてロマンチックなんだろうか!
と前置きが随分とながくなったが、以下が簡単な山行報告。
11月3日(日)7時45分JR伊藤駅集合。7時45分天城高原ゴルフ場行きバスに乗車、50分でゴルフ場着。バス代1000円。登山口を9時出発。
3連休ではあったが、相変わらず天気予報は1週間前から刻々日々変わる。
初日も3日目も天城地方は傘マークがつき、連休中日を選んで大正解。
快晴ではなかったものの、時々さす薄日に紅葉もこことはばかりに輝きを増す。
期待しなかった富士山も時々見えた。
日本百名山のひとつ天城山は、伊豆半島中央部東西に広がる連山の総称で、
1405mの万三郎岳が天城山のピーク。
計画書に載せた予定は、万三郎岳から出発の登山口に戻るしゃくなげコース、
所謂周回コース、4時間足らずのハイキングだった。
が、それでは飽き足らないと思うのがF森さんなのだ。
2時間ほどで着いた万三郎岳山頂の看板には、天城縦走コースの詳細が書いてあった。計画書通りしゃくなげコース歩き、出発した登山口に戻ってもあと2時間、
天城縦走コースを行ってもあと3時間半。
天気もなんとか持ちそう、帰りのバスにも乗れそう、そうそう、予定変更だ!
途中、八丁の池で湯を沸かしコーヒーとチーズケーキでティータイム。
ところが、どこかでコース時間を勘違い、どうみても最終バスに間に合わない。と、F森さんが走る、走る、走る、足元の落葉を舞い上げながら、、、。
もう二人ともトレイルランナーだった!
天城縦走コースは、高低差はさほどない代わりに、傾斜が緩い登山道が長く続く。
この日F森さんの携帯万歩計は3万を超えていた。私が終日つけている万歩計は初めて4万歩を超えた。行動時間は7時間半。
無事最終バスに間に合い、河津駅行きに乗車、駅前の食堂に入りビールで乾杯。
河津、伊藤、熱海と乗り継ぎ、秋の低山を堪能した一日が終わった。