山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

快晴の中での針の木岳登頂-行きも帰りも時間短縮でゆったりと-

2017年9月14日~16日  tera(L)、たみさん

 

9月14日に新宿バスタ発のバスで信濃大町まで行き、塩の道博物館を見学したあと大町温泉郷の宿に入る。のんびりと温泉につかりながらも台風のことが気にかかる。

 9月15日、朝食後にバスで扇沢まで行く。ここで身支度を整えて歩き出す。登山道は関電トンネル用の道路を横切り、鳴沢岳や赤沢岳の裾をまいて大沢小屋に続いている。エリアマップには篭川(針ノ木沢)の左岸沿いに旧道は廃道となっていが、信濃大町観光案内所でもらった登山地図には、旧道も登山道として赤く記載されている。そこで試しに関電トンネル道路から旧道に進んでみる。そこは林道が整備され(堰堤工事用と思われる)、左岸沿いにあった旧道は藪の中に消え、林道自体はそこから右岸沿いにすすんで山道に入る。針ノ木沢にかけられた橋を渡って行けば大沢小屋につく。この間1時間ほどであり、エリアマップに記載された登山道に比べて1時間ほど短縮できた。

 

 

 大沢小屋からは左岸沿いの山道を行き、遠くに雪渓が見えるあたりで河原に降り、右岸沿いを進む。9月とはいえお花畑にはアキノキリンソウシモツケソウ、ウサギギク、モミジカラマツソウなどが咲いている。途中で10メートルほどの雪渓を渡り、再度左岸に渡り返す。大きな割れ目のある雪渓を見つつ、鎖のついた岩場を越えていく。峠の稜線と思われるものに何度もだまされつつも最後の水場に着く。ここで一息入れて、赤ザレのジグザクの急登を過ぎれば針ノ木小屋の前に出る。

 宿泊手続きを済ませ、空身で針ノ木岳頂上に向かう。針ノ木岳頂上からは眼下に黒部湖が見え、爺が岳・鹿島槍ヶ岳・白馬岳の後立山連峰が望め、また向かいには剱岳、左手奥には槍ヶ岳が見通せる。台風の影響はまだなく、快晴の下大満足で小屋まで引き返した。小屋から蓮華岳を越えて烏帽子岳に続く稜線も見えるがここはまだ歩いていない。片手にビールを待ちつつ来年への思いも募る。

 9月16日、朝食後、慎重に昨日来た道を下る。大沢小屋に着いたときに針ノ木小屋の同宿者と出会い、扇沢までの短縮ルートを教えた。我々が扇沢に着いたとき、信濃大町までのバスは出たばかりだったが、かの同宿者は車で来ているとの事であり、大町温泉郷まで同乗させてもらった。薬師の湯で汗を流し、比較的早い時間に東京に帰ることができた。