山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

山陰の1等三角点峰(十種ヶ峰&矢筈ヶ山)を登る

byたけぞう

 3日、25日のSLやまぐち号の座席指定席券の最後の1枚をゲットし、旅行日程を組む。東京6時16分発ののぞみ3号に乗ると、新山口10時50分発のSLやまぐち号に接続する。レトロな客車は整備されて快適だ。徳佐に着くと、町営の生活バスがあり、登山口の神角までの1時間の車道歩きがカットできた。13時10分、登山口を出発。5月ならヤマシャクヤクの沢コースを歩くのだが、今回はピストンだ。2時間かけて、十種ヶ峰の山頂に到着。360度の展望だが、なにせ知らない山域で、津和野方面の青野山が印象に残ったくらいだ。帰りは神角から坂田まで25分歩き、通過する最終バスに乗った。今日は津和野のBHに宿泊する。

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「仁保駅にて」

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徳佐駅と十種ヶ峰」

 26日、朝食後、2時間ほど津和野を散策する。まずは千本鳥居の参道を歩いて太皷谷稲成神社を参拝。津和野城跡への観光リフトは9時からということで諦める。西周旧居、森鴎外旧宅に立ち寄り、殿町通りを歩く。ここでは津和野カトリック教会を見学して、関連する乙女峠マリア聖堂へ足を延ばす。津和野からスーパーおき2号で出雲市に出て、一畑バスに乗り継ぎ、旧大社駅に向かう。門司港駅、東京駅に次ぐ国の重要文化財駅舎で、内部も当時の様子がわかり、興味深いところだ。ここから、宇迦橋の大鳥居をくぐり、神門通りを歩いて、出雲大社へ。境内を一周して、遅めの昼食に割子そばをいただく。その後、稲佐の浜へ足を延ばし、於國塔のある奉納山公園に登った。大山が見えた。出雲市駅に戻ると、思いがけず、瑞風が停車していた。以前カシオペアには乗ったが、瑞風に乗る機会はなさそうだ。今日は米子のBHに宿泊する。天気予報では明日は朝から雨のようだ。登山はやめて、滝見物だけにする気分に傾いて、就寝。

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「津和野殿町通り」

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乙女峠マリア聖堂」

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「旧大社駅」

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「瑞風」

 27日、起きるとホテルから大山が見えている。大山寺への始発バスの時刻は過ぎたので、タクシーで大山寺奥の川床登山口まで行くことにする。観光会館前では、大山は雲に覆われ、三鈷峰のみ見える。当初予定の1時間の車道歩きがカットでき、8時15分、登山口を出発。阿弥陀川を橋で渡り、尾根に登っていく。道脇にはホトトギスが咲いている。1時間で香取分岐を通過。この頃から雨が降り出したが、昔の参道の名残の石畳の道で、傘を差して歩ける。本降りになったところで、大休峠の避難小屋に到着。雨具に着替え、10時半、山頂に向け出発。登り始めてすぐ笹薮に突入。その後、100mの急登があるが、一時雨が止み、日本海も見えた。尾根が緩やかになって再び登りになると、ガスに覆われた矢筈ヶ山の山頂に出た。1等三角点百名山の91座目である。ガスが流れ、小矢筈が見えた。すごい鋭鋒である。その先、甲ヶ山、船上山へと縦走路があるが、条件がよければ1日で歩けるコースだ。避難小屋に戻ると、地元山岳会の草刈部隊が休んでいた。12時40分、小屋を出発。深緑の森をどんどん下る。地獄谷分岐から20分で、大山滝展望台に到着。滝壷まで降りることができる。以前は3段の滝だったようだが、これでも十分いい滝だ。日本百名瀑の89番目。大山滝吊橋の手前の鮎返りの滝にも立ち寄るが、すぐ上に堰堤がありいまひとつ。さらに吊橋を渡ってびっくり。登山道は430段の階段登りで、一向ヶ平への林道に出る。15時30分、びしょぬれかつへろへろになって、キャンプ場に到着した。管理人は17時で帰ってしまい、今日は森林体験交流センターの畳敷きの大広間に毛布1枚を借りて素泊りする。雨は夜通し降り続いた。

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「石畳の道」

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「小矢筈」

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「大山滝」

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「森林体験交流センター」

 28日、6時キャンプ場を出発。琴浦町営バス始発の野井倉に早く着きすぎたので、三本杉上まで歩く。山陰本線浦安駅までの途中、2学期の始まった中学生が次々に乗り込んでくる。予定通り、赤碕駅へ移動。駅前から見る船上山は雨雲に覆われている。登山・滝めぐりは諦めて、倉吉に出る。倉吉から三徳山三佛寺の国宝投入堂に行けるが、雨天時及び単独の入山は禁止されているで断念。三朝温泉を散策して早めに帰京することにする。三朝温泉郷は、三朝川沿いに立派な温泉旅館が並ぶ。三朝橋の河原風呂を覗いて、温泉本通り(昔ながらの温泉街)をぶらつき、キュリー夫人像に立ち寄り、元湯の株湯に入る。熱めのいい温泉だ。倉吉からはスーパーはくと10号で姫路へ出て、のぞみ136号に乗り継ぎ帰京する。

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三朝温泉の河原風呂」