山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

1等三角点百名山93:博士山

2019年11月8日・9日 たけぞう単独

 8日、郡山から磐越西線会津若松に行き、只見線に乗り換え会津柳津で下車。あわ饅頭の店が並ぶ町並みを通り、赤べこの由来の撫牛像のある福満虚空藏菩薩圓藏寺に立ち寄る。町役場隣のふれあい館から柳津町民バスを2本乗り継ぎ、大成沢で下車し、舗装農道を歩き始める。博士沢を渡ると、17時5分、バスが走る町道よりも立派な緑資源幹線林道に出た。電子国土の地図にも載ってない道だ。右に5分歩くと博士山の大谷滝尾根登山口があった。明日はここに降りてくるので、ここに幕営しようかとも思ったが、予定通り、道海泣尾根登山口の駐車場をめざし、ヘッデンを点けて来た道を戻る。農道分岐から10分歩いてベンチ横を過ぎる。駐車場を探して歩き続けると博士トンネルが出現!あわてて引き返すと、先のベンチ前が登山口であった。18時過ぎ、2つのベンチの間にテントを張る。枯葉の下に隠れていた尖った根先がテントの底と銀マットを突き破った。夜は寒くて何度もトイレに立つ。地面には霜が降りていた。

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赤べこの由来の撫牛像」

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「福満虚空藏菩薩圓藏寺」

 9日5時40分、出発。水場分岐の標識の脇に目立たない尾根取付の標識があったが、道形がはっきりした沢筋に入りかけ、おかしいと引き返す。僧道海が泣いて登ったという道が沢沿いであるはずがない。6時15分、ようやく明るくなり始めた尾根を登り始める。名前の通りの木の根を掴みながらの急登である。振り返ると冠雪した飯豊連峰が見え出した。鋭角峰の磐梯山も見える。登り始めて1時間20分、しゃくなげ洞門に到着。今は通り抜けられず脇を歩く。斜度が落ち、恐竜の形の巨木を見ると、8時15分、稜線に出た。ここからは、アスナロの巨木がある細い尾根歩きで、飯豊連峰や磐梯山の後の吾妻連峰から安達太良山がずっと見えている。社峰を越えて、9時30分、1等三角点の博士山に到着。南側は灌木が邪魔して、二岐山は確認できたが、他は同定できず。下山は、稜線分岐から大谷滝尾根を下る。近洞寺山手前でツキノワグマと遭遇。クマの方が先に気づき薮に消えて行った。994m地点手前から紅葉がまだ残る支尾根にトラバースするが、ピンクテープを見落とすとちがった尾根に入りそうだ。11時55分、登山口に到着。さらに舗装農道を45分歩いて、大成沢から13時17分発の町民バスに乗る。帰りは途中のJR滝谷駅付近で降ろしてもらい、只見線会津宮下へ向かう。三島町の只見川橋梁は撮り鉄に有名なところだ。第一、第二橋梁を通過するときは只見線車内では事前にアナウンスし、列車速度を落とす。

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「恐竜の木」

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「飯豊連峰。手前に柳津西山地熱発電所の白煙が見える。」

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「博士山から見る磐梯山吾妻連峰

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「大谷滝尾根支尾根の紅葉」

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「アーチ3橋(兄)弟。中央が長男の只見線大谷川橋梁。」

   当初は、会津宮下から三島町営バスで間方まで行き、さらに林道を歩いて志津倉山登山口付近で幕営の予定であった。翌日はバスがないので、タクシーは柳津から呼ぶしかなく間方から会津宮下まで3時間強歩くというプラン。昨日のことがあるから、博士山下山報告をするときには、すでに中止を決めていた。先週の果無山脈縦走の疲れが完全にとれていなかったことも要因だ。帰りの車中で、宮下に宿泊すれば、レンタサイクルを借りてアプローチすることができたかもしれないと気づいたが、後の祭り。