山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

北陸紀行

5月10日~12日 たけぞう

 5年ぶりに北陸フリーきっぷを利用して石川・福井の山を歩いた。当初は輪島に1泊する計画であったが、宿の予約直後に能登地震が起こり、翌日、キャンセルする。10日、北陸新幹線の車窓から見る頚城山塊や剱岳立山連峰の残雪は少ない。金沢で七尾線に乗り換え、免田で下車。駅から見る能登半島の最高峰の宝達山はなだらかな山容だ。駅から50分かかって東間登山口に到着。11時40分、出発。歩いてすぐ冷たい湧き水がある。こぶしの路の登山道は歩きやすいが、山頂直下の車道横断地点まで2時間かかった。ここから山頂までさらに30分を要した。1等三角点の山頂は、手速比咩神社上社の奥にあった。霞んで立山連峰は見えない。金沢でゲットした越前かにめしを食べるが、ほぐし身は韓国・カナダ産であった。帰りは車道を歩いて10分の展望台に寄り道し、往路を戻る。金沢駅そばのBHに連泊する。

 11日、特急サンダーバード8号で加賀温泉駅に向かい、加賀温泉バスに乗り換え山中温泉で下車。さらにタクシーで我谷ダムに行く。9時、富士写湖に架かる吊橋を渡り、出発。初めからかなりの急登である。中間地点まで1時間半かかる。ブナ林になるとシャクナゲが出てくるが、このあたりはもう散っている。富士写ケ岳の山頂が見え出すと、きれいに咲いているシャクナゲが現れた。前山分岐から7分、1等三角点の山頂に飛び出す。深田久弥の肖像写真のある方向盤の奥に白山が見える。今日の昼食は越前贅かにいなりだが、やはり韓国産である。往路を戻るが、3時間かかった道を1時間半で下る。さらにダムから天然記念物の大杉のある栢野まで35分歩いて、バスに乗る。金沢に戻り、駅からタクシーで卯辰山公園に向かう。望湖台、月見台と歩くが、目当ての三角点を見つけられず、18時40分下山し、駅まで歩く。

 12日、6時7分発のサンダーバード4号に乗る。北陸新幹線敦賀延伸で、高架線越しに白山が常に見えている。芦原温泉付近から見る富士写ケ岳がいい。武生から見る日野山も気になる山だ。北陸トンネルを抜けて敦賀に到着。来年春からサンダーバードは大阪・敦賀間の走行になる。小浜線に乗り換え粟野で下車。登山口のいこいの森まで40分歩く。8時55分、出発。沢沿いの気持ちのよい道だ。栃の木地蔵を過ぎると、敦賀湾が見えてくる。稜線まで1時間かかる。行者岩に寄り道し、ベンチがある一ノ岳に到着。この先、二ノ岳、三ノ岳とピークらしからぬ地点に標識がある。嶽権現を安置した避難小屋の先の1等三角点の野坂岳到着は11時40分。360度の大展望である。敦賀湾から三方五湖のある常神半島の先、丹後半島までの若狭湾が見える。南には琵琶湖から伊吹山が見える。野坂山地越美山地の山座同定はできないが、冠山は確認できた。白山もかすかに見える。関東の人間には馴染みがないが、敦賀富士の野坂岳は想像以上に展望の山であった。往路を戻るが、粟野発の列車は15時台までないので、市街の国立病院まで歩き、路線バスに乗る。気比神宮に立ち寄り、松本零士銀河鉄道999のモニュメントを見ながら敦賀駅まで歩く。

「野坂岳から見る若狭湾

「野坂岳」

 能登半島の観光はできなかったが、天気に恵まれ、1等三角点峰を3つ登れて満足している。