6月26日~30日 たけぞう
道東の安定した天気予報が大人の休日俱楽部パス有効期間と一致し、2年ぶりの北海道行きを決行。26日、はやぶさ1号、北斗9号、おおぞら7号と乗り継ぎ、12時間近くかかって釧路に到着。今回タクシー代がかなりかかるので、料金の高いホテルを避けて安いゲストハウスに宿泊したが、キッチンも自由に使えてまずまずであった。
27日、釧網本線の始発に乗る。列車は釧路湿原を通っていくが、面白い写真が1枚だけ撮れた。摩周駅から予約したタクシーで摩周湖第一展望台へ向かう。なんと、登山路崩壊につき西別岳分岐の先は立入禁止とある。YAMAPの記録を確認したら5月以降は報告がない。自己責任で行ける所までと、8時30分出発。絶好の登山日和である。摩周湖と摩周岳を見ながら足取りも軽い。足元にはチシマフウロやヒオウギアヤメが咲く。1993年7月に登った、斜里岳や阿寒岳もよく見える。片道7.2kmのほぼ中間、風衝草原のベンチ前で小休止。当初計画した西別岳がいい。西別岳分岐のロープの張ってある入口を10時20分出発。ゴゼンタチバナの咲く樹林帯の道は問題ない。摩周岳の荒々しい斜面が見える地点を過ぎて、倒木が道をふさぐ崩壊箇所に到着。わずか10mほどの区間で倒木を避けてなんなく通過する。11時25分、ヨツバシオガマの咲く山頂を踏む。360度の展望に大満足である。迎えのタクシーに間に合うように10分ほどで腰を上げる。14時15分、第一展望台に戻った。往復5時間半では無理なようで、2022年にできた摩周湖カムイテラスには立ち寄れなかった。この日は摩周湖ユースホステルに宿泊する。
「車窓からの釧路湿原」
「摩周湖・カムイシュ島と摩周岳(カムイヌプリ)、遠景は斜里岳」
「西別岳」
「通行禁止の張り紙」
「摩周岳山頂」
28日、予約したタクシーで弟子屈市街を抜け、阿寒横断道路を西進、辺計礼山登山口で林道に入る。クリンソウの咲くゲート前から25分歩き、登山届けポストのある登山口を8時45分出発。笹の刈払いされた幅の広い道を歩いていく。カラマツ林からダケカンバ林を過ぎて、白樺の尾根道となると30分で、1等三角点のある辺計礼山に10時35分到着。硫黄山や明日登る藻琴山が見えた。往路を戻る。昨日もそうであったが、赤いダニがズボンやザックに付いていた。午後は、摩周駅前から阿寒バスに乗り、川湯温泉に向かう。エゾイソツツジの咲くつつじヶ原探勝路を50分ほど歩き、観光地の硫黄山へ。盛んにイオウを噴出しているが、臭いはきつくない。この日は川湯駅前の温泉ホテルに投宿。熱めの混浴露天風呂は風情があり、食事もまずまずであった。
「辺計礼山山頂」
「R241号から見る辺計礼山」
「温泉宿から見る硫黄山」
29日、タクシーで藻琴山登山口のハイランド小清水725に向かう。8時7分出発。早くも下山者に会う。本日も登山日和で暑い。屈斜路湖を見ながら、1時間ほどで屏風岩を過ぎ、9時20分、1等三角点のある山頂を踏む。往路を戻るが小中学生の団体とすれ違う。タクシーを待つ間、展望台でソフトクリームを食べながら、この3日間登った山々を目に焼き付ける。11時59分川湯発の釧網本線に乗り釧路に戻る。釧路では、北海道三大名橋の幣舞橋の夕日を期待したが、霧が出てきてだめであった。ジンギスカンの夕食を摂り、BHに宿泊。
「屏風岩と藻琴山」
「釧路・27日朝の幣舞橋」
30日は、おおぞら4号、北斗12号、はやぶさ40号を乗り継ぎ、帰京。今回、特急おおぞらに初めて乗車した。南千歳駅から新得駅までは1981年に開通した石勝線で、長いトンネルやスノーシェルターに覆われた信号場をいくつも通過していく。新得駅からは根室本線になる。新得駅から帯広駅の間は南日高や東大雪の山々が見える。なお、根室本線は滝川駅から新得駅間も走っていたが、2024年4月で富良野駅から新得駅間が廃線になり、分断されている。北斗が走る室蘭本線沿線では過去に登った山々が確認できた。森駅を過ぎてから見える駒ケ岳はいつ見てもよい。もう列車で北海道を旅することはないであろう。天気にも恵まれいい想い出になった。
「26日車窓からの南日高の山々」
【私の北海道登山史】
・1970年代、旭川の叔父といっしょに層雲峡から入り、黒岳石室に泊り、黒岳~中岳~間宮岳~旭岳~ユコマン別と縦走
・1993年6月、新千歳空港から支笏湖へ直行し樽前山、後方羊蹄山、ニセコアンヌプリと歩き、小樽からこの年最後の航路で利尻島へ向かう。7月、羅臼岳、斜里岳、阿寒岳に登る。
・1996年7月、夕張岳、旭岳~トムラウシ山~オプタテシケ山と縦走。旭川の叔父の車で、ニセイカウシュッペ山、天塩岳、暑寒別岳と日帰り登山。8月、無名山塾・遠足倶楽部のスタッフとして、幌尻岳に登頂。その後、単独で、美瑛岳~十勝岳~上ホロカメットク山~富良野岳と縦走し、ニペソツ山、音更山~石狩岳と歩く。
・1997年8月、ノマドのY内さん、山塾のK沢さんとカムイエクウチカウシ山~コイカクシュサツナイ岳と縦走、芦別岳にも登る。
・2002年8月、大千軒岳、狩場山。9月、クワウンナイ川を遡行。
・2006年8月、ポンヤオロマップ岳、神威岳、ペテガリ岳。
・2008年2月、ガイド協会の雪崩技術検定講習会に参加。ニセコアンヌプリ、恵山に登る。
・2013年は3回のフラワートレッキングに出発。5月、登山禁止の駒ケ岳の替わりの砂原岳、アポイ岳。6月、礼文島。7月、知床の硫黄山から羅臼岳縦走。
・2015年6月、後方羊蹄山、ニセコ沼めぐり、手稲山。9月、紅葉の大雪山と滝めぐり。
・2022年9月、ホロホロ山・徳舜瞥山、鷲別岳(室蘭岳)、札幌岳。