山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

9月例会 茂倉谷遡行・激闘の藪漕ぎ

日時9月23日~24日

メンバー:W田、O村、ゲスト

9月例会は上越の茂倉谷を遡行した。各々早朝に車で出発し茂倉谷駐車場に06時半集合、昨晩はかなり大雨が降ったようで、水たまりも多い。北の空には青空も見えるが

谷川方面は雲が多い。

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茂倉駐車場 100台駐車可能。本日は我々3台以外に2台だけ。

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2名は軟弱にも尾根に転向しても良いかと思ったが、ゲストの意見も尊重し入渓した。水量が多い。

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当初上半身は濡れるつもりはなかったが、遡行しているうちに全身ずぶ濡れのシャワークライミング。結局お助け紐は使ったがロープを出すような場所はなかった。

ゲストの女性も沢慣れている感じでスイスイ行く。

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1200m地点でT島さんと無線連絡が出来て現在ポジションを確認する。彼は肩の小屋に到着しているよう。その後日程を変えたH野さんと電話連絡が出来て天神尾根を避難小屋まで来たというので、T島さんが降りて来ますと伝えた。

 

1200m地点 au4本立った。めずらしい!

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なめこかな?そっくりの木の子でコレラタケという猛毒の種類もあるので取らなかった。

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単独の方が滝で苦労していたのでお助け紐を出した。この方とは二俣で別れた。

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1620m地点の2対1の二俣で右の沢に入って、避難小屋に直接上がるルートを取った。これには訳があってブログで他の登山者の記録を読むと上の藪漕ぎは最短で40分、最長で2時間かかっており、グーグルの写真を3Dで見ると右の沢が避難小屋の水場のすぐ側を通っているので、この沢を上ればほとんど藪漕ぎせずに避難小屋にたどり着けるだろうと考えていたのだ・・・・・

 

1620m地点の二俣

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ところがその沢を上って行くと遡行不能のような滝が現れた。なんとか右側からお助けロープを木にかけて無理矢理上ったが、その先も斜度がありホールドのない急な沢になっていた。左の藪に逃げて急斜面を藪漕ぎ。周りはガスで真っ白で雨も降ってきた。

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そのうちシャクナゲの木が多くなって来たので又沢に戻り、しばらくは高度稼ぐが、またもや直登不能な滝、又藪に入りしばらく進む。その後も沢に戻ったり藪漕ぎしたりで2時間以上が経過、自分の位置はGPSで確認できているので不安はなかったが、長い藪漕ぎで心が折れてきた。荷物も重くヘロヘロだ。やっと斜度が緩くなり藪漕ぎに慣れたころ、少し先を行っていたO村君の声で「出ました!」彼の声の方向に進むと避難小屋と水場の道に出た。

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そのまま水場まで下がり水を補給後、避難小屋に到着5時前だった。藪漕ぎ激闘3時間

 

全部着替えてやっと一息。尾根班で上がってきたT内さんとOK田さんはもう食事を始めていた。カメラのレンズも濡れてボケてしまった。

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ビールとかウイスキーとか食材も沢山担いで来た。このせいでバテたかも?

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翌朝の避難小屋、銀マットもデポされており綺麗で快適な小屋だった。

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6時前まではガスっていたが、天気は好天に向かいつつある。

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昨日の斜面を見る。藪漕ぎは嫌いだ。

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山はもう秋ですね。

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谷川から天神尾根を下るT内さん達は早めに出発した。

田尻尾根の入り口に車で迎えに行く事にして、我々は茂倉駐車場に下り、そのまま10時に開く岩の湯へ行って入浴。ゲストとは又の再会を約束して別れた。帰りは横浜組のOK田さんを乗せて渋滞もなく15時には家に着いた。やはりどのブログを見ても1620mの二俣から右に行った人はいなかった。藪漕ぎなしで短縮できると考えたが甘かった。水量大目の沢と藪漕ぎで上越の沢を満喫できたのは良かった。O村君、ゲストさんお疲れ様でした。

苗場山&奥白根山(日光白根)

9月15日(金)~16日(土)

LN川(記) F森

 

予定外に金曜の休みがとれることに、、、

テレビは刻々を迫る台風の情報ばかり流れているが

金曜日1日は山にいけそうか?と思い、急遽F森さんに電話。

 

苗場山は、山頂湖沼の植物が苗のように繁り、

苗代田の様相をしていたことから「苗場山」という説がある。

山麓の東側は日本屈指のスキーリゾートエリアとして名高いが

西側には秘境「秋山郷」がある。

その「秋山郷」という響きにひかれ、今回は秋山郷から

3合目まで車が入れる「小赤沢コース」を登る。

 

さすがに台風直撃まじかの平日、50台収容の駐車場には車が数台のみ。

天気は曇り、ときどき雨のち薄日。

登山道は水はけが悪いのか、降った雨のせいか

ぬかるみが多く、足場になっている丸太の輪切りもかなり滑る。

見通しのきかない樹林帯が続き、

ロープや鎖がついた急騰箇所がいくつか続くが、

9合目の坪場にでると一気に視界は開ける。

もう少しで色づく草もみじと点在する小沼。

登ってきた登山道とは全く別世界が広がる。

坪場の湿原を進み山頂へ。気温6度。

山頂の小屋でカップヌードルをいただき来た道を下山。

 

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9合目の坪場

 

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秘境百選に選ばれている秋山郷の温泉

小赤沢温泉」の真っ赤な湯に入り、

丸沼高原スキー場へ移動。

スキー場駐車場、車中泊

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小赤沢温泉の赤いお湯

 

 

19日(土)

台風の影響がないうちに下山し帰京したかったので、

コースはスキー場のロープウェイを利用した。

飛び石といえど、シルバーウィーク3連休の初日、

台風が迫っているにもかかわらず、さすがの百名山

沢山のグループで大賑わいの山だった。

登山コースについて特筆すべきことはないが、

スキーシーズン以外にも、こうやってロープウェイを動かし、

お年寄りも子供も簡単に2000mの世界へ行ける。

静かな山ももちろんいいが、

子供の声がにぎやかな雲上の楽園もまたいいなと思った。

 

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日光白根山頂から 雲海の上に浮かぶ男体山山頂

 

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台風の影響か、奥白根山頂は360度雲海の上にいた

 

 

 

 

 

快晴の中での針の木岳登頂-行きも帰りも時間短縮でゆったりと-

2017年9月14日~16日  tera(L)、たみさん

 

9月14日に新宿バスタ発のバスで信濃大町まで行き、塩の道博物館を見学したあと大町温泉郷の宿に入る。のんびりと温泉につかりながらも台風のことが気にかかる。

 9月15日、朝食後にバスで扇沢まで行く。ここで身支度を整えて歩き出す。登山道は関電トンネル用の道路を横切り、鳴沢岳や赤沢岳の裾をまいて大沢小屋に続いている。エリアマップには篭川(針ノ木沢)の左岸沿いに旧道は廃道となっていが、信濃大町観光案内所でもらった登山地図には、旧道も登山道として赤く記載されている。そこで試しに関電トンネル道路から旧道に進んでみる。そこは林道が整備され(堰堤工事用と思われる)、左岸沿いにあった旧道は藪の中に消え、林道自体はそこから右岸沿いにすすんで山道に入る。針ノ木沢にかけられた橋を渡って行けば大沢小屋につく。この間1時間ほどであり、エリアマップに記載された登山道に比べて1時間ほど短縮できた。

 

 

 大沢小屋からは左岸沿いの山道を行き、遠くに雪渓が見えるあたりで河原に降り、右岸沿いを進む。9月とはいえお花畑にはアキノキリンソウシモツケソウ、ウサギギク、モミジカラマツソウなどが咲いている。途中で10メートルほどの雪渓を渡り、再度左岸に渡り返す。大きな割れ目のある雪渓を見つつ、鎖のついた岩場を越えていく。峠の稜線と思われるものに何度もだまされつつも最後の水場に着く。ここで一息入れて、赤ザレのジグザクの急登を過ぎれば針ノ木小屋の前に出る。

 宿泊手続きを済ませ、空身で針ノ木岳頂上に向かう。針ノ木岳頂上からは眼下に黒部湖が見え、爺が岳・鹿島槍ヶ岳・白馬岳の後立山連峰が望め、また向かいには剱岳、左手奥には槍ヶ岳が見通せる。台風の影響はまだなく、快晴の下大満足で小屋まで引き返した。小屋から蓮華岳を越えて烏帽子岳に続く稜線も見えるがここはまだ歩いていない。片手にビールを待ちつつ来年への思いも募る。

 9月16日、朝食後、慎重に昨日来た道を下る。大沢小屋に着いたときに針ノ木小屋の同宿者と出会い、扇沢までの短縮ルートを教えた。我々が扇沢に着いたとき、信濃大町までのバスは出たばかりだったが、かの同宿者は車で来ているとの事であり、大町温泉郷まで同乗させてもらった。薬師の湯で汗を流し、比較的早い時間に東京に帰ることができた。