10日、予報どおり雨になった。笠岡の2つの竜王山(175mと267.4m)は登山中止し、矢掛町へのバスの車窓から見るだけになった。井原市美星町への乗継のバスまでに1時間半ほど空いたので、旧山陽道の宿場町を散策する。専教寺の臥龍松は見事だ。美星町支所前を11時に出発。雨は上がり45分の舗装路歩きで三山龍王山に到着すると日も射してきた。展望はないが、1等三角点と天測点、石祠がある。下の広場には電波塔と慰霊塔が建つ。支所前に戻り、中世夢が原が隣接する美星天文台に向かう。天文台の前の畑の中に3等三角点がある。龍が支える渾天儀の複製があった。次に井原市星空公園に向かう。バスの通る上組地区を通り、1時間15分歩いて、点名「大倉牧場」の4等三角点峰の大倉龍王山に到着。ここにも天文台があり、前身は海上保安庁の美星水路観測所で、三角点より立派な水路部の標石があった。天気がよいと瀬戸内海が見えるらしい。上組バス停に着くと雨が降り出した、脇のお堂でバスを待つ。矢掛から井原鉄道に乗って総社で下車。駅前のホテルに泊まる。
「専教寺の臥龍松」
「矢掛の町並み」
「三山龍王山。右は天測点」
「美星天文台の渾天儀」
11日、霜の降りる寒い朝、桃太郎線(吉備線)に乗って備中高松で下車。大鳥居をくぐり、秀吉の高松城水攻築堤跡、高松城址を散策し、吉備高原自転車道を最上稲荷へと向かう。中央参道の商店街を抜けると、インドの殿堂様式の仁王門をくぐる。本殿、旧本殿と参拝し、奥の院をめざす。行場の本滝も竜口から水を落とす。鬼子母神が彫られた題目岩や八畳岩に寄って、八大龍王の鳥居をくぐる。かつてはケーブルカーがあったというから驚きである。龍王山の鳥居をくぐると公園のごとく石碑が濫立する。最高点をぐるぐるまわったが、山頂標識はない。寺の住職に三角点の場所を尋ねると、思いも寄らないところに4等三角点があった。11時10分、高松龍王山に登頂。龍泉寺に向かう。六道地蔵、こい岩、龍王池を見るが、寺を参拝する時間がなくなった。中国自然歩道を足守地区に向かう。町の散策はカットし、足守川沿いの吉備高原自転車道を足守駅に向かって南下する。振り向けば西の足守龍王山(265m)が見える。列車通過の10分前に到着し、吉備津駅に向かう。
「最上稲荷の仁王門」
「奥の院最高点」
「龍王池」
駅から10分で吉備津神社。立派な神社で14時前だが初えびすとあってにぎわっている。廻廊を渡り南門から中山茶臼山古墳へ向かう。30分ほどで御陵に到着。長い石段で足がもつれた。だいぶ疲労が溜まっている。ここも中国自然歩道だが、鏡岩分岐の道標から左に入り、3等三角点峰の吉備中山に到着。道標に導かれて八畳岩に行くが、ここで道を間違える。立派な道を下っていくと、藤原成親遺跡に出てしまった。八畳岩まで戻り、ダイボーの足跡から中国自然歩道に入る。30分のロスタイム。急ぎ足で龍神社を祀る一宮竜王山(170m)に15時20分、登頂。岡山市街が見える。15分で吉備津彦神社へ下山し、参拝せずに備前一宮駅に向かう。列車通過の10分前であった。岡山駅で祭りずしを購入し、帰京。
「龍神社」
4日間で12万歩を歩き、岡山の龍王山・竜王山を7座登り、未踏の3座は視認できた。まだ、しばらくは頑張れそうだ。