山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

八重山紀行(1)沖縄県の最高峰・於茂登岳に登る

たけぞう

 2012年3月、Timtam代表のM氏との西表島横断に出発する間際に父が緊急入院して逝去。断念した山行のリベンジである。コロナ禍の我慢の3週間明けをねらって企画したもので、peachの成田-石垣直行便利用の石垣島4泊5日の旅。八重山諸島はずっと天気が悪く、コロナ禍もひどくなる一方だが、最後の機会と決行する。

 21日、成田空港を8時15分の定刻出発。飛行機に乗るのは北海道に行くときだけだったので、上空から富士山や南アルプスを眺めるのは新鮮だ。潮岬を通過すると、太平洋上の雲の上を行き、雨の石垣空港に無事到着。島内移動は路線バスの「みちくさフリーパス5日間@2000」を利用して行う。離島ターミナルそばの昨年できたばかりのホテルに投宿。

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「上空から見る富士山」

 22日、曇り。於茂登岳に登るのは、路線バス利用だと行動時間は3時間しかない。バス停から登山口までのアプローチに片道30分を費やすので、行きはタクシーを利用した。初乗り運賃@470と安い。おもとのバス停を8時15分に出発。屋根つきの立派な墓を見ながら車道を歩く。道沿いに大きくないが板根が独特なサキシマスオウノキもあった。登山口には車が1台止まっている。途中にある滝を見てから山頂をめざす。登山口から1時間半ほどで、気象台のドームに出た。後期高齢者夫婦が休んでいた。山頂標識と三角点は5分ほど薮の濃い道を行ったところにあった。これで、岩崎さんの新百名山と47都道府県の最高峰※を完登したことになる。少し離れたところから川平湾が見えた。往路を戻る。登山者がぼちぼち登ってくる。滝分岐で先の夫婦を追い越す。登山口の手前の林道に車が5台ほど並び、外国人もいた。12時14分通過のバスに乗り、川平湾へ向かう。天気は回復し、陽も指すようになる。グラスボートに乗り、船底のガラス越しにサンゴ礁や魚を見る。湾外は波が高い。鋭鋒の野底岳が見えた。レンタカーがあれば短時間で登れる山だが、今回はパス。川平マリンサービスでは「るるぶを見た」というと乗船券1割引とカップアイスの特典が付く。ホテルに戻ると、雨が降り出し、夜通し降った。〈続く〉

※富士山は山梨・静岡、奥穂高岳は長野・岐阜、日光白根山は栃木・群馬、恐羅漢山は広島・島根の各両県の最高峰になる。

 

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於茂登岳と麓の墓」

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サキシマスオウノキ

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於茂登岳の滝」

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「川平湾、左の山は桴海於茂登岳、中央が於茂登岳

 

 

2020.12.12 富士見高原~西岳~編笠山周回

2020.12.12

富士見高原~西岳~編笠山周回・K島記

 

真っ暗で駐車場に少し迷うが、富士見平高原に5時半過ぎに到着。ネット上の写真に助けられて登山者用の駐車場へ。1台無人の車があるだけだった。

夜明けを待とうかとも思ったが、もう少しで明けると思いゆっくり歩いて向かうことにした。

暗い中でのへっでんスタ-トは怖くて心細かった。

山道に入ると急にシカさん達がわっと走り出すことしばしば。いちいち派手に驚いてしまう(逆に驚かしてしまってごめんなさい・・・!)

 

西岳までは林の中のだらだらとした長い道のり。

2000mを超えるころに少しだけ雪が出てきたが、ほとんど無し。

西岳で展望を見つつ、チ-ズとパンを齧ってお湯をすすり先へ進む。

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青年小屋までの道は少し雪がついていて所々歩きづらい箇所もあったが、高低のない道なのでツボ足のまま。

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”遠い飲み屋”も閉まっていて登山者も誰もいない。

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風もあり、立ち止まっていると寒いので立ってもぐもぐ。ヤッケを着こんで出発した。

ますます風が強くなって、編笠山ピ-クはガスの中。

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写真を撮って足早に通過するのみとなった。登山者は1名。

風がとにかく強くて指先がじんじんしてきて、冬の山の感覚を思い出して嬉しくなった。

下り始めるとピストンで登ってきている方々に数名会った。

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編笠からの岩場を過ぎた林の中の下りが雪と氷でいやな感じだった。

雪だったり一部氷だったり土だったりと、終始軽アイゼンはつけなかったが、落ち葉で隠れた氷で滑ったりもした。

登りだったり強風だったり割と一生懸命歩いてきたので、長い下りでは休憩しながらゆっくり下山した。

 

富士見高原のホテルの温泉に浸かって帰京。

終始一人で歩き、静かな山歩きができた。

暗い中での出発だったからか、同日帰宅したのが不思議な感覚だった。

仕事などで日々たくさんの人と関わっていると余裕がなくなることがあるが、自然の中に身を置いて静かに過ごす時間が取れてよかった。

一人で歩くとどうしても急ぎ足になってしまうが(せっかちだから?)良いトレ-ニングにもなった。

 

鍋割山を経由して小丸尾根で鍋焼うどんを


11月22日(日) W田、T島、H野(ゲスト)

 

   渋沢駅発7時18分のバスに乗車して大倉へ。バスは超満員。大倉バス停にも人は多い。

   大倉から長い林道を歩いて二股に行き、堀山の家方向に向かうH野さんとはここで別れる。ここから後沢乗越への登り口をめざす。ミズヒ沢を渡る手前に鍋割山荘への料理用の水をボッカするペットボトルがたくさん置いてある。今回は2リットルのペットボトル1本をザックに積み込む。若者グループは両手に3リットルのボトルを持って登り始めた。大丈夫かしら・・・

 急登をゆっくりと登れば、後沢乗越にたどりつく。日差しは暖かく、紅葉が青空に映える。いろいろなグループと抜きつ抜かれつつしながら、頂上をめざす。2つほどのピークを過ぎて太陽光のパネルが見えれば鍋割山荘は近い。

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後沢乗越から鍋割山頂上へ向かう

 鍋割山荘前には鍋焼きうどんを購入するための長い行列ができていた。1500円とのこと。頂上に着いた頃に冷たい風が吹き始め、休憩する場所もないので早々に小丸方面に向かうことにした。

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鍋焼きうどんのできあがるのを待つ

 休憩できる場所を探しながら小丸のピークを目指すが、風が強くて火が使えそうにない。小丸林道に入って探すと、すぐに見晴らしがよく風もあたらない場所が見つかった。ここで昼食、鍋焼きうどんを料理する。

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温泉タマゴ、豚肉、油揚げ、シイタケ、かまぼこ、ネギ、春菊

 お腹がいっぱいになってまわりを見渡せばバラの実がたくさんなっている。富士山は雲の中で見えないものの、相模湾が光っているのが見える。

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たくさんのバラの実がなっていた

 小丸尾根の最初は杉林だが、途中から広葉樹も多く、紅・黄葉のグラデーションがきれいだ。あと1週間もすれば葉は落ちてしまうだろう。

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小丸尾根の後半は明るい広葉樹林

 14時30分には大倉に戻ったが、紅葉、青空、曇り空、冷たい風、鍋焼きうどん、バラの実、、、楽しい一日をすごすことができた。