山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

鳳凰三山の薬師岳へ-素朴な山小屋の炬燵でまったり-

 

2018年10月14日~16日  Tera(L/記)、H野

 

   台風で2回中止になった鳳凰三山を目指して、10月14日の朝、新宿からスーパーあずさに乗って甲府駅へ。夜叉神峠入り口まではバスに乗る。夜叉神峠までの道は広葉樹とカラ松林の道で明るい。峠までは10数人が登って来たが、前へ進んだのは女性2人のパーティーとわれわれだけ。ここで大きくみえるはずの北岳は雲の中で見えない。

 ここからの道は、始めは少し急だが、その後は緩やかな登りが杖立峠道標のあるあたりまで続く。針葉樹林帯はその先まで続くが、昔山火事があった2300メートルあたりは、カラマツとダテカンバノ若木が植えられていて明るい景観をつくりだしていた。苺平からゆっくり降れば、南御室小屋に着く。素朴な感じの山小屋だ。今日の小屋での宿泊は我々と先の女性2人の4人だけとなる。

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(2300メートル付近)          (南御室小屋)

 

 15日は朝食を食べて、いよいよ鳳凰三山をめざす。しかし天気はよくない。風も強い。シラビソの樹林帯を登りつめると森林限界となり、巨岩が立ちならぶ砂払山に着く。ここからは白砂を引きつめたような稜線が続く。前方にさらに大きな巨岩を重ねたような薬師岳が目に入る。砂払山を下ると薬師小屋だ。改築されたばかりでニスの香りがただよう明るい雰囲気をただよわせている。小屋番さんからは、天気が悪くなることと地蔵岳へは降って登ることになるから大変だよとのアドバイスを受ける。薬師岳まで登り、縦走路の前方に見える観音岳を目指して歩き出す。風と雪とで行きたい気持ちと戻りたい気持との葛藤が始まる。相談して薬師小屋に戻った。小屋の中で休憩し、新しい小屋の雰囲気を味わってから、昔ながらの風情を保つ南御室小屋に戻ってきた。この場所では雪は小雨となっていた。このあとは炬燵に入り、ストーブで暖をとりながらお決まりのビールタイム、夕食までまったりと過ごした。早川尾根を縦走してきた人の話によれば、縦走路は雪が積もったとのことだった。

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(砂払山から薬師岳を望む)       (薬師岳から観音岳を望む)

 

 16日は来た道を戻り、夜叉神峠入り口から10時41分のバスに乗る。次回はあらためて青木鉱泉から登って薬師小屋に泊まりたいねとの話をしながら東京へ帰って来た。