6月10日(金)~12日(日)
L N川(記・iPhone) 隊長 F森
6月10日(金)
逗子~西船~国道4号線新バイパス~東北道・西那須野IC~二本松IC
安達太良山・奥岳登山口駐車場着 午後7時10分
~あどけない話~ 智恵子抄より
智恵子は東京に空が無いといふ。
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切っても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山(あたたらやま)の山の上に
毎日でている青い空が
智恵子のほんとうの空だといふ。
あどけない空の話である。
磐梯朝日国立公園の南端に位置する。
逗子から福島県二本松へは約350キロ。
当日早朝に登山口に入るには時間的に厳しいので
前日駐車場で前泊とした。
6月11日(土)
4時起床、すでに日が昇りつつある。
5時半、登山口出発。
勢至平からくろが温泉くろがね小屋経由、
乳首山から登山口へ戻る周回コース。
早朝の斜光線の光のなか
見上げれば智恵子のほんとの青い空が
空いっぱいに広がっていた。
歩く目線にはウツギ、レンゲツツジ、ヤツオツツジ、サラサドウダン、
足元にはマイヅルソウ、イワカガミ、、、
(くろがね温泉くろがね小屋)
空も花もゆっくり楽しみながら
最高峰乳首には8時半着。まだ9時前。
いつもの山頂のコーヒーを楽しみながら、
予定通り下山すると、午前中に今日の山は
終わってしまうことに気がつく。
翌日に予定していた磐梯山に、
そのまま向かうことを決める。
(ねえ、、、指がはいってるんだけどぉ・・・)
乳首から歩いて1時間かかるところを
スキー場のあだたらエクスプレスゴンドラに乗る。(片道1000円)
標高1350mから950mまで10分。
このゴンドラに乗って多くの老若男女が登ってくる。
ゴンドラを使えば、降りてしばらくは整備された木道、
軽装で安達太良山ハイキングが楽しめる登山ビギナーコース。
駐車場着10時15分。
八方台駐車場まで移動約1時間半。
八方台登山口から磐梯山ピストンで
コースタイムは3時間半。
この山もたくさんの登山コースがあるが、
ここは一番短いアプローチで一気に登ることにする。
登山口を12時に出発できれば1日に2座登頂できる。
(気分は田中陽希、車を使ってるけれど・・・)
すでに磐梯山に登頂済みのF森さんは、
山頂直下30分のとこにある弘法清水まで
ゆっくり歩き、そこで私を待ってくれるというので、
私は一人一足先に山頂へ。
広いブナ林を通り抜け、樹林帯の中をひたすら登る。
弘法清水まではほとんど展望はない。
途中40人の団体サンケイツアーの一団を追い越す。
(ぶな林)
山頂直下には猪苗代湖が広がる。
山頂で証拠写真。
(磐梯山)
(猪苗代湖)
(磐梯山頂)
F森さんが待つ弘法清水で二人記念写真。
あとは一気に下るだけ。
予定より1日早く2座登れたので
気持ちは、次の山に向いている。
いろいろ考えて、三つ目は燧ケ岳へ。
国道を約150キロ、カーナビが示す時間は
約2時間ぐらいだったか、、、
途中食料を調達し、温泉にも入り、
燧ケ岳御池駐車場着午後8時。
6月12日(日)
日本百名山 燧ケ岳 標高2356m 東北以北の最高峰。
最初から荒々しく勾配のきつい登りが続く。
と突然、広沢田代、熊沢田代の湿原が広がり、
整備された木道から高山植物を見ることができる
なんとも変化に富んだ素晴らしい山。
雪が少なかった今年、例年なら雪渓が多く残っているが
どこの山も同じでここ燧ケ岳も雪渓が数本のみ。
雪質はグサグサなので軽アイゼンは不要。
3時間で2,346mの俎嵓(まないたぐら)着
ほこらもあり多くの登山者がいたのでここが山頂と
思ったが、2356mの柴安嵓(しばやすぐら)が
燧ケ岳の山頂。
すでに燧ケ岳登頂済みのF森さんは手前のピークで待機。
私ひとり、往復30分の柴安嵓へ向かう。
燧ケ岳山頂からは、目前に平ヶ岳、その向こうに
雪がまだ多く残る越後駒ヶ岳と八海山が見える。
山頂直下には尾瀬ヶ原が広がる。
(山頂から尾瀬ヶ原)
(燧ケ岳山頂)
(尾瀬沼)
見晴新道が通行止めの為、
俎嵓から勾配はないがロングコースの長英新道を
尾瀬沼まで下り、大江湿原を歩き
ひたすらひたすら木道を歩き沼山峠へ。
(大江湿原)
30分おきにでているシャトルバスで
御池駐車場着13時。
行動時間7時間半。
源泉掛け流し燧の湯で疲れをとり
ふたたび国道新4号線バイパスで来た道を逆に走る。
一つ一つの山をじっくり歩いたわけではなく、
下山にゴンドラも使ったけれど、
安達太良、磐梯、燧ケ岳という3つの山をつないだ
山のセットで心に残る山行となった。
私は百名山3座も登れて、嬉しかったけれど、
すでに歩いているコースも重なり
3日間もおつきあいいただいたF森さん有難うございました。