山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

飯豊・蒜場山

6月26日 たけぞう

 2010年10月、飯豊連峰を縦走して、加治川治水ダムへ降りて来た。当時、バスは東赤谷まで運行されていたが、その後、上赤谷まで短縮されたので、ダム公園に前泊し、日帰りピストンする計画を立てた。2021年11月以来のテント泊山行である。25日、新発田の駅に着いてビックリ。今年の5月16日から路線バスがコミュニティバスに変更され、休日は運休である。やむなくタクシーで上赤谷まで行く。そこからダムまで7.8km歩く。途中のスノーシェッドは東赤谷連続洞門といい近頃撮影スポットである。ダム公園はダム湖の中にあるが災害復旧中で利用できない。駐車場のトイレ横の芝生にテントを張った。水は脇の沢から取れる。

「東赤谷連続洞門」

「テントサイト」

 26日、ダムを渡った先にある登山口を4時25分、出発。急登だが迷うことのない一本道である。かつての軌道レールが残っている。5時40分、倉見平に到着。俎倉山が気になる存在だ。7時20分、6合目の岩岳に到着。ペースはかなり遅い。一旦下り、烏帽子岩に登り返す。途中に艶かしい大杉がある。烏帽子岩は右側の鎖場を巻きぎみに通過する。8時40分、到着。360度の展望である。二王子岳が見えだした。新発田市街の先に日本海も見える。蒜場山も見えるが、先は長い。兎戻しやガレ場のトラバースがあり、山伏峰通過は10時30分。ヒメサユリにご対面。キスゲも咲いている。3等三角点峰の蒜場山に11時、登頂。飯豊連峰の展望台としては申し分ない。残雪は沢筋にしかないが、北股岳がいい。あいにく、大日岳には雲がかかっている。25分ほど滞在した。来た道を戻るが、単独行者とすれ違う。烏帽子岩を下降して一息ついていたら、先の単独行者に追い越された。岩岳への登り返しで足が攣り出した。さらにペースダウンし、登山口に戻ったのは16時前であった。実に行動時間11時間半である。携帯電話が圏外なので、ダムの管理事務所で電話を借りて、所属山岳会に下山報告。ダムからタクシーを呼べば1万円を超えるし、上赤谷まで歩く気力もない。わずかな行動食のみでもう1泊することにする。

 27日、4時半にダムサイトを出発、上赤谷に6時25分到着。7時21分のコミュニティバスに乗って、新発田に出た。

岩岳にて」

「艶かしい大杉」

烏帽子岩から見る尾根ルート。中央が蒜場山。」

「ヒメサユリ」

「蒜場山山頂」

 

「北股岳、梅花皮岳、烏帽子岳

「大日岳」

 飯豊連峰初見参は1989年8月、飯豊山荘から梶川尾根を登り、飯豊本山まで縦走し、川入に下山した。2007年7月、大石ダムから朳差岳に登り、足の松尾根を経て、胎内に下山。2010年10月、湯の島小屋から大日岳に登り、北股岳まで縦走し、おういん尾根、湯ノ平山荘を経て東赤谷に下山。二王子岳も1999年4月、2007年4月と2回登っている。心残りは石転び雪渓と飯豊本山から大グラ尾根を歩いていないことだ。飯豊連峰は小生にとって忘れがたい山域である。なお、蒜場山で「甲信越百名山」(山と渓谷社)を完登である。