山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

剱岳よ、さらば

9月1日・2日 たけぞう

 2019年5月以来の室堂入りである。前回の小太郎山から1ヵ月半、山を歩いていない。1日、室堂到着後、足慣らしに室堂山展望台に行く。55分ほどで到着。五色ヶ原の奥に右から薬師岳、三俣蓮華岳笠ヶ岳、赤牛岳とパノラマが広がる。槍・穂高連峰も見える。浄土山はカットし、室堂平に戻る。玉殿岩屋に寄り道し、みくりが池温泉に投宿。山は秋の装いがはじまり、トリカブト、チシマキキョウ、アキノキリンソウが咲く。チングルマは綿毛となり、ナナカマドは赤い実をつけ始めた。

「高原バスの車窓から見る剱岳

「室堂山展望台から見る五色ヶ原と黒部源流の山々」

「地獄谷と大日連山」

 2日、朝食弁当のパンを食べて、4時前、ヘッデンをつけて温泉を出発。石畳の舗装遊歩道を40分歩く。雷鳥沢キャンプ場にはテントの明かりがちらほら。称名川を渡り、雷鳥坂の登山口を5時出発。天狗平の奥に鍬崎山があり、その奥に白山が見える。単独行者やツアーグループに追い越されながら、別山乗越に7時15分、到着。剱岳にご対面。小休止後、剱御前山に登る。立山川から吹き上げる風が強い。10分ほどで到着。剱御前に向かう。道はしっかりしていて、立山川の反対側は風があたらない。8時8分、3等三角点の剱御前に立った。360度の大展望である。剱岳の展望台として申し分ない。天気は高曇りで、八つ峰の奥に白馬三山、五竜岳鹿島槍ヶ岳後立山連峰の山々がよく見える。富山湾から能登半島も見える。30分ほど滞在して別山乗越に戻る。帰路は新室堂乗越を経由する。雷鳥沢キャンプ場からの登り返しがきつい。11時50分、帰還。みくりが池温泉で入浴し、13時20分、室堂をあとにする。

別山乗越から見る剱岳

「剱御前山」

「剱御前山から剱御前への稜線」

「剱御前から見る剱岳

「剱御前から剱御前山を振り返る」

「新室堂乗越から見る室堂」

 剱岳初登頂は1986年7月、早月尾根から登り、別山尾根を下り、真砂沢を経て阿曽原温泉へ向かう。日電歩道はまだ雪に覆われ、関電のトロッコに乗せてもらい欅平へ出た。白眉は、無名山塾の剣沢定着夏合宿で、1995年8月に長次郎谷、源次郎尾根、八峰上半の3ルートから3日連続で登頂。ノマドでは、97年8月に南西壁から本峰、2000年8月にチンネ左稜線を登攀後、本峰を経由して早月尾根を下る。2010年8月にも源次郎尾根から山頂を踏んだ。いずれも別山尾根は下降路であり、登りで歩いていない。なお、八峰Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルートは3回登攀している。