山人ノマドの活動報告

東京都山岳連盟加盟の山岳会、山人ノマドのブログです。会員の山行記録、会の行事などを紹介していきます。

信州・富士見台、大川入山、風越山

10月1日~3日 たけぞう

   天気予報とにらめっこし、飯田をベースに2泊3日で信州百名山3座を登る計画を立てた。JR利用だと、岡谷経由で5時間、豊橋経由で4時間強かかり、飯田に着くのは12時を過ぎる。ところが、名古屋の名鉄BCから9時の飯田行きの高速バスに乗ると途中の園原10時30分着で、ヘブンスそのはらの送迎バスが利用できることを知った。行きがけの駄賃として、ロープウェイ・リフト・高原バスを乗り継ぎ、富士見台を散策する。

 1日、名古屋市街を走行中は土砂降りの雨。送迎バスに乗る頃、雨は一時上がった。12時発の高原バスは15分で萬岳荘に到着。ガスの中、遊歩道を30分歩いて富士見台に到着。晴れていればすばらしい景色だろう。帰りは神坂山を経由して戻ったが、笹薮の道でびしょぬれになった。神坂山には3等三角点と「岩田石」と刻印された大岩があった。送迎バスで昼神温泉まで乗せてもらい、広域路線バスに乗り換えリンゴをモチーフにした赤い駅舎の飯田駅へ向かう。駅そばのホテルに連泊する。

 1993年5月、黒井沢~野熊ノ池~恵那山~大判山~鳥越峠~強清水と日帰りで歩いた。当時は、ヘブンスそのはらはなく、富士見台も知らなかった。現在なら、萬岳荘に宿泊して、恵那山~富士見台高原~南沢山と阿智セブンサミット3座を縦走できる。

「富士見台の山名方位板」

「萬岳荘と高原バス」

 2日、飯田駅前を7時15分発の信南バスに乗車。阿智村こまんばで、西部コミュニティバス(運賃@100!)に乗り換え、治部坂高原で下車。8時45分、登山口を出発。まず、1.7km先の3等三角点のある横岳をめざす。若者パーティや単独女子が追い越していく。横岳からは2.6kmほど小さなアップダウンのある樹林帯の尾根歩きで、最低鞍部を過ぎると、「山頂まであと1km」標識を経て、気分のよい笹原の道を登る。4時間弱かけて、2等三角点のある大川入山に登頂。ここも阿智セブンサミットの1つである。パノラマ表示板があるが、樹木のすき間から雲のかかった中央アルプスが見えるくらい。縦走路が続くので、5分ほど進むと、見慣れない姿の恵那山が見えた。往路を戻る。草原付近の展望はよく、治部坂峠の反対側には阿智セブンサミットの蛇峠山が見える。南アルプスも見えた。16時前、治部坂高原バス停に戻った。新そばの幟を出す店は営業を終わり、50分ほど待って飯田へ戻る。

「山頂手前の草原」

「恵那山」

「横岳から続く尾根」

「横岳の下りから見る大川入山」

 3日、飯田駅前から風越山押洞登山口まで30分ほどかかった。6時50分、出発。登山道は全体に広くなだらかな道が続く。石仏が並び、日向馬留や駐馬休といった地名板もある。石灯篭、秋葉様で道が二分する。虚空蔵山に8時40分、到着。山座方位展望盤があり、飯田市街の上に南アルプスの山々のシルエットが浮かぶ。正面に見える池口岳は双子峰ですぐわかる。先を急ぐ。矢立木、1400m付近の展望台を過ぎると、白山社奥宮の鳥居が現れ、この先、山道らしくなり、花崗岩を彫ってつくった石段を登ると、10時30分、随身門をくぐり本殿に到着。来週行われる風越登山マラソン大会では市民球場からここまで往復する12.4kmのコースが設定されている。さらに20分ほど奥に進み、11時、角の削れた2等三角点のある風越山に登頂。展望はない。往路を戻るが、樹林の間から中央アルプスの奥念丈岳、越百山が見えた。展望台で南アルプスの山々を見ながら昼食休憩。午後の光で白根三山の山肌もわかる。石灯篭からは滝ノ沢コースを下り、立派な白山社里宮を参拝。タクシーを呼んで、14時前、飯田駅に戻る。

飯田駅から見る風越山」

「矢立木」

「展望台から見る白根三山、塩見岳

 南アルプス南部の山々は、8月の夏休み山行で、87年に白根三山、88年に荒川三山~赤石岳、96年に光岳~上河内岳~聖岳を縦走している。また、97年11月に塩見岳蝙蝠尾根、2002年11月に池口岳に行ったが初雪になった。積雪期も年末年始山行で、95年に北岳間ノ岳塩見岳、97年に農鳥岳北東稜、99年に赤石岳~荒川三山、2002年に聖岳東尾根を歩く。赤線ルートは1本に繋がらず、所々空白地帯がある。特に、兎岳から赤石沢源頭の百間洞に行けていないことが心残りである。